ガラガラガラ・・・
「オーライ、オーライ」・・・ピィーッ ピィーッ バックします♪
「オーライ、オーライ」・・・ピィーッ ピィーッ バックします♪
「オーライ、ストップーッ!」
キィーッ、ガラガラガラ・・・
プッシュー。
「ガレージに入るには入るけど、やっぱギリギリだなぁ」
ガレージには2つの柱があり、道路から向かって左と中央に大きなパネル式シャッターが有る。
トランスポーターは左側の開口部にスッポリ格納された。
「良いカラーリングのパネルじゃん」
レオお気に入りのタバコカラーである。
上下に眩しいオレンジのラインが入り、真ん中にはロゴが貼られている。
自動車レースでさえ、スポンサー名が消されている所がほとんどである。
「かっこいいぃ、しゃしん写真っと」
ガポッ、バターン。
運転席から勢い無く?降りてくる、黒を基調としたツナギに身を纏ったナオ。
新しいツナギが真っ黒では無く、肩から入った紅白ラインが気に入らないらしく
ちょっと気合の入ったツナギを着ている。
通常袖口にボタンは無いのだが、敢えて赤いボタンを付けるこだわりようだ。
当然、手袋も赤である。
「おつかれぇ、渋滞してただろぉ」
レオは何回も往復してるだけに、道路状況はよく知っている。
「おぉつかれえぇ、お腹減ったぁ早く食べ行こうよぉ」
睡眠不足に加えての車載と長距離運転である。
「何食べる?ハンバーグ?牛丼?」
ちょっと重いかなぁ。
「 レオお気に入りのラーメン屋で冷麺食べるぅ!」
工場に居た時、そのラーメン屋の話しをしていたのである。
「よぉーし、気合入れろよぉナオ」
ユウが聞いてても、なんだかさっぱり判らない。ラーメン屋での気合。
「じゃぁユウ、行ってくるわぁ」
軽く手を上げ、グラスを置いた。 シャッターを閉め、FIATに乗り込む2人。
ババババババァー、ババババババァー。
「結構、音が大きいねぇこの車ぁ」
後ろにエンジンを搭載しているので音が漏れやすい。
FIAT500Fチンクのシリーズは特殊な仕様以外は屋根が開くのである。
これは音を逃がす為と言われている。
「あはは、スピード出てないけどスピード感はあるんだぁ」
実際速度は出ていない。
しかし、車体の低さや振動などで早く走ってる感じがする。
これは今の自動車では味わえない爽快感。
映画でのアノ走りとソックリで楽しい。
「ヒヤッホォー!」
スーパーマーケットとは仕切られているが、同じ建物の道路側にラーメン屋がある。
昼はラーメン屋、夜は居酒屋となる。
「へい、いらっしゃい」
店内はあまりお客さんが居ない、主人は無愛想である。
「冷麺大盛りで2つねぇ」
と言うと主人がこっちに来るなり、2人を奥へ案内した。
そこは夜、居酒屋になる所のテーブルであった。
「来るぞ、来るぞぉ」
「ドキドキ、ドキドキ」
「へい、おまち」
・・・指入り。
それを見るなりナオが。
「こ、これ1人前なのぉ?」
と大きな声を出す。
主人の肩が震えていた。
大きな皿に山盛りである。これで650円は安い。
ってか、何回も来てるが食べきれるかいつもドキドキ物である。
「気合を入れろぉナオ」
何の勝負か分からないが・・・。
「い、いっただっきまぁーす」

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