国内二十数社、数百名と協力し、世界で1台のmade in japanを創る。
その開発総責任者レオ。
このプロジェクトは極秘である。
が、知ったところで取り上げる所も無いであろう。
工場の敷地内はA区とB区に分けられている。
当時オイラもA区に住んでいた。協力会社の編成からテストカー初走行まで。
自宅から通うには時間と労力が・・・。
B区には自販機すら無く、買い物は全てA区及び敷地外になる。
工場を出て30分歩くと街に出られる。
A、B区共に業者の車ですら進入規制対象である。
敷地入り口には交代の守衛さん。看板は無い。
B区は設計からテストドライブまで行う場所である。
現在は、最初に創られたテストカーと2台目の車がB区にある。
テストカーは、R-EO 00
ボディーはカーボン素材丸出しで強烈なインパクト。
テストコースを週一で走り、試作パーツはその場で交換される。
これから公道走行データが送られる為、忙しくなる事必死。
K氏の腕の見せ所である。
2台目は、R-EO 01
ボディーは塗装されており、R-EO 07とほぼ同じ仕様になっている。
今後テストカーのデータやパーツを使用し、07と交代を待つ。
Sシステムは導入されているが、起動はまだされていない。
3台目が、R-EO 07
現在レオ宅に在籍。Sシステムがレオにより起動された。
名称ユウ
何故3人娘の末娘でユウなのかは不明である。
ナオとは、このプロジェクトを通じて知り合った。
「おはよう、今日も早いねぇ」
この挨拶がきっかけで、色々な話をするようになる。
共通点はショッピングモールと甘いモノ。
朝早くA区の食堂に行くとヨク顔を合わせていた。
賄いさんが食堂を仕切っている。ご飯は何杯でもお替りできるのがうれしい。
現在でも社内でオイラを開発総責任者だと知っている人は少ないであろう。
でないと守衛さんとゲームセンターでのコイン争奪話とか、面白い話が出来ない。
会社に行くというより仲間に会いにいくような。
公道走行最終段階で1つ問題が浮上する。
納車及びレオ宅への行き来である。
納車は顔を合わさなくても可能であるが。
パーツ搬送等自宅への行き来には、どぉしても顔を合わさなければならない。
ナオと今後どぉなるか分からないが断腸の思いで、オイラの事を話したと言う訳である。
「あっ!そっ」
「それでさぁ、モールの・・・」
流された、それはそれで良しとしないと。
実際どういう仕事なのか知る人も少ないのか、社内では時間がゆっくり流れている。
緊張感は感じられない、表向きは。
トランスポーターはJ社の宣伝トレーラーに変わっている。
パネル変更は自在で、実際J社にも協力してもらっている。
「お土産何が良いかなぁ、赤福無いなぁ」
今日K氏は同乗しておらず、一人での往復運転である。
高速道路のSA、小休憩で店内を物色中のナオであった。

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