DREAM

ep08 初夜

カラカラカラ・・・。

シャッターを開け、車の前に椅子を置く。
満天の星空、とは言いがたく海抜1m付近では周りが明るい。

「ちょっとは星見えるから」

椅子の横に胡坐をかく。

カキィン!、シュボ。

星空と愛車を見ながらのタバコは旨い。

「レオ、タバコ吸うんだねぇ」

そう言えば今日はまだ、吸ってなかったか。

「あぁ、二十歳過ぎまでは吸ってなかったけどね」

峠に行き始めた頃は、お菓子やジュース持参であった。
ギャラリーしながらボリボリ、ゴクゴク。

あの刻までは。

もう一服したら寝るかな。あ、そうだ。ちょっと聞いてみよう。

「ユウ、家の儀式で車を買ったらその夜は車の中で寝るんだよ」

くっくっく。どんな反応を。

「やったー、一緒に寝よ寝よ♪」

ヌ。

そうなのか。
ちょっぴり残念なリアクション。

「えぇ、恥ずかしい、どぉしよぅ」

とか

「○○○しないでね」とかは・・・。

さすがに、そこまでのリアクションは入ってないか。
そう言えばユウは何歳設定なんだ?それに着替えとかどぉしてるんだ?
分からない事だらけだ・・・。取説を読まなければ。

ガサゴソ、ガサゴソ。

カーボンケースを開け、取り扱い説明書を探すレオ。

「どぉしたの?」

おおお。

「ユウの取説とかは・・・」

ムクッと立ち上がり、オイラを見下ろしながら自慢げに。

「私が07の取り扱い説明書でぇーす!」

とピースサインまで。
・・・ムムム、言い切った感がアルな。・・・見えそうだが。
07はともかくユウの、まぁいいか。

「何を教えて欲しいのかなぁ?ほれほれ」

うーむ、まるで○○教師だな。そう言えばこのグラス。

「このグラスは充電式?」

電池無くなったらユウを見れないな。

「うん、満充電で48時間持つよぉ」
「コンソールボックスに、予備のが充電されてるから」

ほぉ。それとぉ・・・。


シャッターを閉め、家中の電気を消す。
車の充電用100Vコンセントを、延長コードでフロントバンパー奥に差し込む。
ユウはアクセサリーON時及びイグニッションON時に表示される。
これでバッテリー上がりはしない。
助手席のシートを倒す。運転席はフルバケットシートの為、倒せず。

「オイラはこっちで良いよ、ユウは助手席で」

レース観戦前夜や遠乗りの時なども、何故か運転席フルバケットシートで寝ている。
助手席は空いているのだが。運転は自分だけと言う表れなのか。

「レオ、こっちで寝よぅよぉ。横になれたほうが良いよぉ」

若干、ほっぺを膨らますユウである。表情豊かだなぁ。

「早く、こっちこっちぃ」

しょうがない、そこまで言われると。

バムッ!

ドアを開け

「どぞどぞ、ご一緒に♪」・・・。

相手がグラスに映る映像の為、特に感触もないが。
助手席から見る機会もあまり無いな。
シートに寝転がり頭の後ろで手を組み、ユウの顔を。

「レオ、お疲れ様でした・・・」

聞き終わらぬうちに瞼が。

「あぁ」

今日は色々あったな。
ユウが体を重ねる。

「おやすみ」

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